デロイトトーマツコンサルティングの中途採用はケース面接が実施されます。通過率は非公表ですが、一般的に20〜30%と言われており、落ちることも当然あります。
特に、デロイトのケース面接は面接官とのディスカッションで内容を深める傾向が強いのが大きな特徴。
この記事ではデロイトのケース面接の概要と体験談を紹介します。
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デロイトトーマツコンサルティングの中途のケース面接の概要
デロイトトーマツコンサルティングの中途のケース面接について、ここでは下記を解説します↓
なお、体験談は後半(デロイトの中途のケース面接の体験談)で紹介しています。
デロイトトーマツコンサルティングのケース面接の通過率
デロイトトーマツコンサルティングのケース面接の通過率は公表されていませんが、一般的に外資コンサルのケース面接の通過率は20〜30%と言われています。
デロイトトーマツコンサルティングのケース面接は落ちる?
デロイトトーマツコンサルティングのケース面接は落ちることがあります。もちろん最終面接だとしても落ちる可能性があるので油断は禁物。
実施タイミング
デロイトトーマツコンサルティングの中途のケース面接は2次面接で実施されることが多いです。
なお、選考フローは下記↓
- 書類選考
- (Webテストがある可能性)
- 1次面接
- 2次面接(ケース面接)
- 最終面接
デロイトの中途のケース面接の流れ
デロイトのケース面接は、お題が提示されてから3〜10分ほど思考し、2分で回答、ディスカッションという流れが多いです。
- お題発表
- 3~10分思考
- 2分で回答
- 面接官とディスカッション
さて、デロイトのケース面接の傾向と過去問は下記↓
デロイトのケース面接の過去問
デロイトのケース問題は、下記の傾向があります
- 面接官とディスカッションしながら議論を深める傾向がかなり強い(=練習必須)
- 時事問題に関するテーマが多い(関連する新聞記事が渡されることもある)
- 課題と背景、データがまとめられた資料が渡されて、そこから施策立案を求められることもある
- 考える時間はたっぷり45分ほど与えられる人もいる
難易度は高いですが、入社できれば20代で年収1,000万円、30代では1,500〜2,000万円も狙える環境なので、頑張りどころですね。
具体的な過去問は下記です↓
ただし注意は下記↓
デロイトは会話の流れでお題が決まることがほとんどなので、ハッキリ言って過去問に意味は無いです。
本だけでなく、模擬ケース面接をしてコンサル面接という独特の雰囲気の中で「ロジカルに回答する&それに対して面接官とディスカッションする」という経験を積み、慣れておくことがとにかく重要。
だからこそ、ケース面接はプロと模擬面接をしておいた方がいいです。
個人的なおすすめはデロイトへのサポート実績がとても多い無料のコンコードですね。
下記の出身者が在籍しているので、かなりリアルな模擬ケース面接を無料でしてくれます。

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では、過去問を解説します↓
日本のドローン市場の市場規模を算出してください
アプローチは下記↓
- 用途で分類:民間(農業、物流、空撮、点検など)と業務用/軍事用に分ける
- 各用途ごとに仮説立て。 ※例:農業ドローン→農地面積×導入率×単価
- 導入ペース・更新サイクルを加味して年あたりの販売台数を見積もる
- 関連サービス(ソフトウェア、保守)売上も追加
- 各セグメントを合算し、全体市場規模を推定
フードデリバリー市場の市場規模を算出してください
アプローチは下記↓
- 対象エリアを都市部に限定
- 対象エリアの人口を概算。人口密度・サービス提供範囲を基準に、政令指定都市+東京23区を中心とする都市圏と設定(例:合計人口3,000万人)
- 利用者をセグメントに分割し、全体の中での構成比を仮定(例:各15%)
- ハードユーザー(例:月6回)
- ライトユーザー(例:月1回)
- ユーザーごとの年間利用額を算出
- ハード:1,500円×6回×12ヶ月=108,000円/年
- ライト:1,500円×1回×12ヶ月=18,000円/年
- 市場規模を積み上げる:各ユーザー層ごとの人数×年間利用額を合算して市場全体を推定
日本の時計市場の市場規模と海外展開の是非について意見を述べてください
市場規模の算出アプローチは下記↓
- 市場セグメントに分割
- 腕時計(高級・一般)
- スマートウォッチ
- 置き時計・目覚ましなど
- 腕時計市場を中心に仮説構築(例)
- 日本の成人人口:約1億人
- うち毎年買い替える人:10人に1人(約1,000万人)
- 平均単価:
- 一般層:2万円 × 950万人
- 高級層:20万円 × 50万人
- →腕時計売上:約1.9兆円
- スマートウォッチ含む他カテゴリも推定追加
- 合計で日本の時計市場:約2兆円前後と仮定(※実勢に近い)
海外展開を是として進める場合は下記↓
- 理由1:国内市場の構造的縮小
- 人口減少・若年層の腕時計離れ → 長期的に成長は鈍化
- スマホ・スマートウォッチの台頭で実用性の希薄化
- 理由2:日本製時計のブランド価値
- SEIKO, CASIO, CITIZENなどは信頼性・精密技術で海外評価が高い
- 特に中間価格帯〜高級領域でアジア・欧州・中東の富裕層ニーズと合致
- 理由3:海外の成長余地
- 新興国では中間層拡大による“機能性 × ステータス性”の両ニーズあり
- ライフスタイルとしての腕時計需要が高まる国も多い(例:中国、インド、UAE)
さて、以降は体験談を紹介します↓
デロイトトーマツコンサルティングの中途のケース面接の体験談
まず、私のプロフィールは下記↓
職歴 | 新卒で日系保険会社 |
---|---|
年齢 | 30歳 |
当時の年収 | 約600万円 |
転職検討理由 | 年収UPとスキル獲得 |
ケース面接については本を読んでみましたが、やはり実践経験が無く不安でした。
エージェント経由で応募すれば無料で模擬ケース面接をしてくれるとのことだったので活用。
デロイトのケース面接は面接官とのディスカッションで内容を深める傾向が強いとのことだったので、使っておいて良かったです。
結果、下記の内容で通過できました↓
応募職種 | 保険業界向けコンサルタント |
---|---|
選考フロー | 書類選考→1次面接→2次面接→最終面接 |
選考結果 | 通過 |
面接官(2次面接) | シニアマネージャー |
想定年収 | 約850万円+残業代 |
以降で、下記に分けて紹介します↓
デロイトのケース面接の準備
デロイトのケース面接の準備として、対策本を読んだ上で、エージェントと模擬ケース面接を2回実施しました↓
対策本を読んだ
まず、事前にケース問題やフェルミ推定に関する本を読んでおきました。
おすすめは下記↓
- 地頭力を鍛える
- 過去問で鍛える地頭力―外資系コンサルの面接試験問題
が、本だけで対策すると、コンサル面接特有のあの独特の空気に間違いなく飲まれるので、模擬ケース面接を必ず1度はした方がいいです↓
模擬ケース面接をした(特にディスカッション)
エージェントによると、
「デロイトはディスカッション形式でケース問題を深めていく傾向がかなり強いので、模擬ケース面接をしておきましょう」
とのことだったので、エージェント(デロイトの元社員)に無料で2回ほど模擬ケース面接をしてもらいました。
本で読んで解けるようになっていても、面接官とディスカッションしながら進めるコツを掴むのに意外に苦労しました。
コンサル的に、話の進め方としてNGなお作法とかあるらしく、知れて良かったです。
なお、同僚の話によると2回も模擬ケース面接をしてくれるエージェントはかなり珍しかったみたいです。
コンサル特化のエージェントでも、普通は1回しか対策してくれないみたいですね。
個人的には1回目は不安しか残らなかったので、2回目も対応してくれたのは自信になりました。
ちなみに無料のコンコードというエージェントが個人的にはおすすめです。
こちらが希望すれば複数回も模擬面接をしてくれたり、デロイトの元社員が在籍しているので、リアルな話が聞けます。
デロイト以外にも下記の出身者が在籍しているらしいです↓

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ケース面接の当日
1次面接の当日は下記の形式で実施されました↓
形式 | 対面 |
---|---|
人数 | 1:1(面接官:応募者) |
面接担当 | シニアマネージャー |
時間 | 60分(35分以上はケース面接) |
私はオフィスでの実施でしたが、オンラインで実施されることもあるようです。
当日の流れ
当日は下記の流れで選考が進みました。
- 質疑応答
- ケース問題のお題が提示され、10分ほど考える時間が設定される
- 回答
- 回答について、面接官とディスカッションしながら議論を深めていく
面接でのやり取り
さて面接の本番です。
まずは一般的な質問から始まりました。

なぜデロイトを志望しましたか?

はい。これまで保険業界で業務改革やデジタル施策に携わってきましたが、より広い視野で変革に関わりたいと考え、戦略から実行まで一貫して支援できる御社を志望しました。
特に金融領域に強みを持ち、実行力を重視するスタイルに魅力を感じています。

なるほど。他のコンサルファームも検討されたと思いますが、なぜその中でデロイトだったのでしょうか?

はい。他社も検討はしましたが、御社は金融業界向けのプロジェクトの実績が豊富な点に惹かれました。

実行力や現場目線という点で、これまでのご経験で活かせそうなことはありますか?

はい。現職では、営業部門向けの業務改善プロジェクトを主導し、現場ヒアリングから要件定義、導入後の運用支援まで一貫して対応しました。
現場の実態を踏まえた提案・調整力は、コンサルでも強みになると考えています。
こんな感じで回答しました。
特に「なぜデロイトなのか?」は必ず質問されるらしいので注意です。
その後、いくつか一般的な質問をされた後、ケース面接となりました。

スポーツジムの売上規模の算出、及び売上をUPさせるにはどうするか、8分考えてから発表してください。

承知しました。
まず、売上規模の算出については下記のアプローチで取り組みました↓
- 条件を整理する
- 都市部の駅近にある月額制フィットネスジム(24時間営業)の1店舗を対象にする
- 月会費制+オプション課金あり
- 会員数は約800人を想定
- 売上規模の算出
- 基本会費収入の推定
- →会員数800人×月額7,000円=月売上560万円→年間売上:約6,720万円
- オプション/課金サービスの上乗せ。有料トレーニング指導やプロテイン販売など
- →会員の1割が月3,000円追加課金すると仮定→約24万円/月(年288万円)
- 年間売上合計
- →基本売上6,720万円+オプション売上288万円≒7,000万円前後
- 基本会費収入の推定
その上で、売上UP施策の大きな方針は下記の3つがあると考えました↓
- 会員数を増やす(新規獲得)
- 例:地域広告の強化、体験キャンペーンの実施、紹介制度の充実など
- 顧客単価を上げる(アップセル・クロスセル)
- 例:パーソナルトレーニングの販売、プレミアム会員プラン導入、物販(サプリ・ウェア)強化など
- 退会率を下げる(継続率の改善)
- 例:定着サポート(チャット相談・アプリ連携)、通いやすさ改善(予約制導入・混雑緩和)など
上記のうち、①のアプローチで具体的な数字を含めて回答しました。

スポーツジムの売上をUPさせる施策として、会員数を増やすアプローチを選ばれましたが、その施策が本当に長期的に安定した売上に繋がるのでしょうか?

確かに、新規会員獲得には初期投資やマーケティングコストがかかりますが、体験キャンペーンや地域広告を強化することで、まずは会員数を増やし、その後のアップセルやクロスセルへと繋げられると考えています。

なるほど、でも新規会員獲得だけでは、一時的な収益に過ぎない可能性もありますよね。定着してもらうためには何か別の施策が必要では?

確かに、新規獲得後の継続こそが安定した売上に繋がりますね…。
では、退会率を下げる施策を取り組みたいと思います。定期的なフィードバックや、パーソナライズされたサポートなど。

退会率の改善という視点はいいですね。具体的には、どのような施策を考えていますか?

例えば、休会制度やフレキシブルな契約プランの導入です。
ライフスタイルに合わせて柔軟性を持たせることは効果的だと考えます。
こんな感じでディスカッションしながら議論を深めました。
面接を終えて
翌日、無事にエージェントから通過連絡が来て一安心でした。
なお私はエージェントを使いましたが、もし頼らなかったら、エージェント経由の応募者と比べて明らかに選考突破力が劣っていたと思います。
わりとおすすめなのは無料のコンコードですね。デロイトへの転職サポート実績がかなり多いです(もちろん完全無料で利用できるエージェント)
デロイト以外にも下記との取引があるみたいです↓

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※体験談はここまで
注意:デロイトの中途選考に応募するなら
デロイトにチャレンジするなら、失敗しないためにも元社員にリアルな話を聞いておいた方がいいです。
というのも、ミスマッチするとキャリアが終了するからですね↓
「デロイトに転職できたけど、ネットで見ていた事前情報と全然違う…」
なんてミスマッチが本当に多いのがコンサル業界なんですよね。
「ミスマッチで入社してしまったものの、早期退職すると経歴に傷が付いてしまうので、
なんとか粘って2~3年は働こう…」
なんて考えるのですが、ほぼ間違いなく1年以内に退職することになります。
というのも、ミスマッチで入社して活躍できるほど、コンサルはラクじゃないんですよね。

自分に向いてない会社やポジションだと、相当きつい毎日になります
だからこそ、事前にデロイト出身者に、下記の内容を教えてもらった方がいいです↓
- あなたの性格や経歴的に、デロイトが向いているか
- デロイト出身者だからこそ分かる、超リアルな内情
- デロイト出身者に、デロイトのケース面接を突破するコツも教えてもらう(模擬面接もしてもらう)
なお上記を教えてもらうなら、先ほども紹介した無料のコンコードがおすすめですね。デロイトへの転職サポート実績がかなり多いです。
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※関連:デロイト公式サイト