日立コンサルティングの中途採用の選考フローは、書類選考の後に適性検査としてWebテストを受け、1次面接の後に志望動機書を提出し、2次面接(最終面接)があります。
- 書類選考(履歴書と職務経歴書)
- Web適性検査
- 1次面接(ケース面接の可能性が高い)
- 志望動機書(対策ポイントは後半で解説)
- 2次面接
なお、日立コンサルティングの中途の適性検査のWebテストについては下記の記事で解説しています↓

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日立コンサルティングの中途のケース面接の内容
日立コンサルティングの中途面接ではケース面接が出題されることがあります。特にコンサル未経験者や第二新卒はほぼ確実に実施されます。
※コンサル経験者でも、経験が浅い場合は実施される可能性あり。
- ハンバーガー店の売上を向上させるには?
- 特定領域における市場規模の算定(フェルミ推定)
などのお題が設定されます
流れは「会話の流れでお題が設定される→その場で15分ほど考える→回答と理由を説明する→建設的なディスカッションをする」です。
なお、日立コンサルティングのケース面接の通過率は公表されていませんが、一般的に通過率は20〜30%と言われています。
はっきり言って、対策しないと天才じゃない限り確実に落ちます。

実際、私も初めてチャレンジした時は、Amazonで買った本だけで対策し落ちました…
(2年後にエージェント経由でリベンジ合格&入社)
だからこそ、絶対に一度はプロと模擬ケース面接をしておいた方がいいです。
本だけで対策すると、コンサル面接という独特の雰囲気の中で「ロジカルに回答する&面接官と建設的にディスカッションする」という経験ができず、本番一発勝負になるからですね。
模擬ケース面接をした候補者に比べて、明らかに選考突破力が低くなってしまいます。
なおコンサル転職にエージェントは必須ですが、ケース対策には無料のコンコードが個人的におすすめですね。日立コンサルへの転職サポート実績がかなり多いです。
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日立コンサルティングの中途のケース面接で聞かれた質問
日立コンサルのケース面接で質問歴のあるお題は下記です↓
ただし注意は下記↓
日立コンサルは会話の流れでお題が決まることがほとんどなので、ハッキリ言って過去問に意味は無いです。
本だけでなく、模擬ケース面接をしてコンサル面接という独特の雰囲気の中で「ロジカルに回答する&それに対して面接官とディスカッションする」という経験を積み、慣れておくことがとにかく重要。
だからこそ、ケース面接はプロと模擬面接をしておいた方がいいです。
個人的なおすすめは日立コンサルへのサポート実績がとても多い無料のコンコードですね。
下記の出身者が在籍しているので、かなりリアルな模擬ケース面接を無料でしてくれます。

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では、過去問を解説します↓
ハンバーガー店の売上を向上させるには?
日立コンサルは売上向上系のお題が出やすいです。
ハンバーガー店の売上UP施策は複数ありますが、コストをかけずに売上UPを狙う場合のアプローチ例は下記ですね↓
「売上を分解すると、
売上=客数×客単価×リピート回数
です」
「この方程式のうち、今回はリピート回数UPを図りたいと思います。理由は最も投資対効果が高いからです。
特にコスト面において優れています。
具体的には、
- 客数のUPは広告出稿量を増やすことに直結するため、広告費の負担が比例して大きくなる。
- 客単価のUPは競合環境を見ると値上げは厳しく、合わせ買いを狙うにしても商品開発コストがかかる。
- リピート率のUPは、商品の初回購入時にアプリなどに登録してもらい、こちらからキャンペーン連絡すれば、リピート訴求をしやすい。
そのため、今回はリピート回数のUPにテコ入れしたいと思います」
「リピート訴求の通知をしたうち、10%の方が詳細ページへ遷移し、そのうち1%の方が実際にリピートしてくださったとした場合を想定して計算すると、売上は1億円UPします。
そのため、前年対比で120%成長できると考えます」
東京から京都までの間に、新幹線で売られるお弁当の数はいくつか
日立コンサルはフェルミ推定も出題されがちです。
このお題に対するアプローチは下記↓
「1日あたりの販売数」なのか、「1車両あたり」なのか、などスコープを明確にする。
ここでは一般的には「1日あたり」で考えてみます。
「売れたお弁当の総数=新幹線の本数×1本あたりの乗客数×購入率×1人あたり購入個数」
今回はこの計算式で考えてみます。最終的な回答が正しいかどうかではなく、回答のアプローチが重要なので、その点を意識しましょう。
例えば、下記のように回答していきます↓
「・東海道新幹線の運行本数は、
平日ベースで、のぞみ・ひかり・こだまを合わせると、おおよそ上下線で300本/日運行されていると仮定できます。今回は東京発の「片道」に絞って考えるため、150本/日とします。
・1本あたりの乗客数は、16両編成で1両あたり約80席とすると満席で約1,300人ですが、乗車率を6割と仮定すると、平均して約800人/本となります。
・弁当の購入率は、お弁当は必ずしも全員が買うわけではなく、事前に駅弁を購入して乗る人も多いと考えます。そのためワゴン販売で購入する人は少数派と想定すると、購入率は10%と見積もります。
・1人あたりの購入個数は、基本的に、1人1個と仮定します。
150本×800人×10%×1個=約12,000個/日
したがって、「東京から京都までの区間における新幹線車内で販売されるお弁当の数」は、
おおよそ12,000個/日と推定されます。
日立コンサルティングの中途面接で聞かれた質問
日立コンサルティングの中途面接でよく質問されることは下記です↓
- なぜ他社ではなく日立コンサルなのか
- 職務経歴と、これまでの経歴での役割
- あなたの強みは?
- どんな仕事をしたいか
- コンサルタントになりたい理由
- キャリアプラン
- 他社の選考状況と、その企業を検討している理由
- 転職理由
- 企業選びの基準
- これまで苦労した経験と、乗り越えた方法
- マネジメントで気を付けていること
- 逆質問
※なお、日立コンサルの中途面接のコツは後半で解説します
さて、特によく質問されることへの回答例は下記↓
なぜ日立コンサルなのか
「はい。私のエネルギー業界での業務改革やDX推進の経験を活かしながら、日立グループ全体の知見をもとに、エネルギーインフラの持続的発展に貢献していきたいと考えたからです。
というのも、私はこれまでエネルギー業界で働き、発電・送配電といった領域での多数のプロジェクトを経験してきました。特に、電力需給管理システムの導入プロジェクトでは、社会インフラを支える業務の重要性を実感するとともに、業界全体のDX推進の必要性を強く感じました。しかし業界の変革において、企業単位での取り組みには限界があり、より広い視点から変革に貢献したいと考えるようになりました。
その中で貴社の存在を知り、「実現性にこだわるコンサルティング」 という貴社の理念に共感しました。日立グループの技術力を活かし、戦略策定から実行支援まで一貫して携われる点は、これまでの私の経験を活かしながら、より大きなスケールで社会インフラの変革に貢献できるのではないかと考えました。
上記の理由により、貴社を志望いたしました。」
あなたの強みは?
「はい。私の強みはエネルギー業界で培った業務理解と、デジタル技術を活用した課題解決力だと考えています。
私はこれまで、電力需給管理・設備保守といった領域で、データ分析や業務プロセスの見直しに取り組んできました。特に、電力需要予測システムの導入では、現場の課題を整理し、実効性のあるソリューションを提案・導入することで、業務効率化とコスト削減を実現しました。
御社は日立グループの技術力を活かしながら、戦略立案から実行支援までを一貫して提供する点が強みだと認識しています。私の業界知識とデジタル活用の経験を生かし、クライアントの業務課題を深く理解した上で、実行可能なコンサルティングを提供することで貴社に貢献できると考えております。」
コンサルタントになりたい理由を教えてください
「はい。私がコンサルタントを志望する理由は、自らの業界経験と課題解決力を活かして、広い視野で社会インフラの変革に携わりたいと考えたからです。
これまで私はエネルギー業界で、電力需給管理や設備保守といった業務領域において、特に業務改善やDX推進に携わってきました。その中で、業務プロセスを深く理解し、現場課題に即した実行可能なソリューションを導入することの難しさとやりがいを実感してきました。
一方で、こうした業界課題に企業単位で取り組む限界も感じており、「より中立的な立場で、複数の企業やステークホルダーを巻き込みながら変革をドライブする」ことの重要性を強く感じるようになりました。
その実現手段として、コンサルタントは戦略から実行まで伴走できるので志望しました。
特に貴社のように、技術起点で実現性にこだわるコンサルティングには強く共感しており、自身の経験をより広いスケールで活かせるのではないかと考えております。」
他社の選考状況と、その企業を検討している理由
「はい。御社と並行して、アクセンチュアとアビームコンサルティングの選考も進めております。
これらの企業を検討している理由は、いずれもエネルギーや社会インフラ領域において、業務改革・DX推進を一貫して支援している実績がある点です。特に私は、現場理解に基づいた実行可能な変革を大切にしており、戦略から実行フェーズまで関与できる企業に絞って選考を進めています。
その中でも御社は、日立グループの技術・現場知見を背景に、実現性にこだわる支援ができる点において他社と一線を画しており、私の志向性と非常に合致していると感じております。」
企業選びの基準を教えてください
「はい。私が企業を選ぶ際に重視しているのは、主に3点です。
1つ目は、社会インフラ、特にエネルギー領域に強みを持っていることです。私はこれまでエネルギー業界での業務改革やDX推進に携わってきたため、自分の経験を活かせるフィールドに関わりたいと考えています。
2つ目は、戦略策定から実行まで一貫して支援できる体制があることです。実際に現場で価値を出すところまでを重視しているため、上流だけで終わらず、最後まで伴走できる企業に魅力を感じております。
そして3つ目が、現場に寄り添いながら、技術的な視点も持っていることです。特にDXの文脈では、業務理解だけでなくシステムやデータに対する一定の理解が求められる場面も多く、技術と現場の橋渡しができる環境で働きたいと考えています。
この3点を満たしているのが、御社を含め、現在選考を進めている企業群になります。」
日立コンサルティングの中途面接の形式
日立コンサルティングの中途面接の形式は基本的に下記です↓
形式 | 2:1(面接官2人:あなた) |
---|---|
場所 | 対面、またはオンライン |
面接官 | マネージャー、シニアマネージャー、部長、パートナーなど |
面接時間 | 1時間 |
※最終的にはパートナークラスが面接官となります。
コンサル転職にエージェントは必須ですが、コンサル業界を専門としているエージェント以外は使わないでください。
CMでよく見る大手エージェントはコンサル業界に全然詳しくないので、選考対策のコツとか日立コンサルの対策ポイントを知っていません。
私は10社以上のエージェントを使い、コンサル業界に特化していないエージェントとも会話したことが何度かありますが、
「これではコンサルの対策できないよ…」と感じ、時間を無駄にしたなーと思っていました。
なので日立コンサル対策なら、先ほど紹介した無料のコンコード一択かな〜と。コンサル業界に特化しているのと、日立コンサルへの転職支援実績がとても豊富だからですね。
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日立コンサルティングの中途面接の対策のコツ
日立コンサルティングの中途面接を対策するコツは3つ↓
- 模擬ケース面接をしておく(先ほど解説済:日立コンサルのケース面接対策)
- 応募ポジションに注意する(意外に注意)
- 志望動機書は必ずコンサル経験者にチェックしてもらう(無料でOK)
ケース対策の重要性は先ほど解説済みなので、残り2つの対策について、サクッと紹介します↓
応募ポジションに注意する
意外に注意すべきは応募ポジション選びです。
というのも日立コンサルは部門ごとに採用を実施しており、入社後に部門間の異動は難しいからですね。
応募ポジション選びでミスると内定確率が下がるのは当然として、仮に転職できても入社後に活躍できず、異動もできず、短期離職まっしぐらとなります。
にも関わらず、日立コンサルは下記の部門でコンサルタントが募集されており、違いが分かりにくく、かなり迷うというのが正直な感想(=ミスマッチしやすい構造)
- インダストリートランスフォーメーションドメイン 産業DXディビジョン(IXD)
- インダストリートランスフォーメーションドメイン グローバルビジネス推進室(GBO)
- 社会イノベーションドメイン 社会DXディビジョン(SXD)
- イノベーション&ストラテジードメイン イノベーション&ストラテジーディビジョン (ISD)
- インダストリートランスフォーメーションドメイン 金融DX&ITアーキテクチャディビジョン(FXD)
- デジタル社会基盤ドメイン パブリックデザインディビジョン(PDD)
- 社会イノベーションドメイン 社会イノベーションディビジョン(SID)
- インダストリートランスフォーメーションドメイン 名古屋ビジネス推進室(NBO)
- インダストリートランスフォーメーションドメイン カスタマートランスフォーメーションディビジョン(CTD)
- グローバルロジック連携推進室(GLO)
- イノベーション&ストラテジードメイン (IS)
- イノベーション&ストラテジードメイン テクノロジー&トランスフォーメーションディビジョン(TXD)
- 社会イノベーションドメイン(SI)
だからこそ、応募ポジションは絶対に第三者のプロに相談したほうがいいです(もちろん無料で対応してくれるところ)
なお、無料のコンコードであれば日立コンサルへの転職支援実績が多く、人事とも関係が密接なので、各ポジションの違いを相談しやすいかと思います。
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志望動機書は必ずコンサル経験者にチェックしてもらう
日立コンサルの中途採用で特徴的なのが、1次面接と2次面接の間に、志望動機書と呼ばれる書類を提出する点です。
「コンサルタントと、日立コンサルを志望する理由を書面にまとめたもの」であり、これが要注意。
単純に理由だけではなく、回答の深さ、構成の組み立て方、伝わりやすさをチェックされています。

「書類選考も1次面接も済んだタイミングでなぜこれをチェックするのか?」と考えれば、書類の構成などを含め、コンサルとしての素養を入念にチェックされていると想像できます
コンサル未経験の人がこの書類を一人で作成し、現役コンサルの面接官が満足するような構成を作るのはかなり難易度が高いので、これも絶対に第三者にチェックしてもらったほうがいいです。
※なお先ほど紹介した無料のコンコードは大手コンサル出身者が多数在籍しているので、志望動機書のチェックにも役立つと思います。
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日立コンサルの平均年収は約800万円、マネージャー以上になると1,500万円以上もゴロゴロいる環境。面接の難易度は高いですが、ふんばりどころ◎
日立コンサルティングの転職難易度
日立コンサルティングの転職難易度は高いですが、外資系大手コンサルに比べれば易しいです。しかし、コンサル未経験者の場合はケース面接も実施されるので注意。
まとめ:日立コンサルティングの中途面接とケース面接の体験談
- 日立コンサルの中途採用では、コンサル未経験の場合はほぼ確実にケース面接やフェルミ推定が出題される。第三者と模擬面接をしておかないと突破はかなり厳しい
- 対策するなら、無料のコンコードが個人的におすすめ(日立コンサルへの転職サポート実績がとても多い)
※参考:日立コンサル公式サイト